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このページでは、病気に関するお役立ち情報を随時掲載していきます。
  膵臓の役割と病気 膵臓は胃や腸とは違ってあまりなじみのない臓器ですが、消化酵素やホルモンの分泌など、 とても重要な役割を担っています。膵臓病は過度のアルコール摂取や乱れた食生活、 生活習慣などによっても左右されます。今回は、膵臓の役割と膵臓病、その対処法について紹介します。

膵臓って体のどこにあるの?

膵臓の位置 膵臓はお腹のほとんどの内臓をおさめている体内の空洞の上のほう、後面に接して背中側にある臓器です。 内臓の中の最も深い位置にあり、おへそ側から見るとおへその少し左上、胃の裏側にある細長い臓器です。 長さは約15cm、重さ60〜90g。ちょうど大きめの卵くらいの重さです。膵臓の右側は十二指腸に接しており、 十二指腸には膵液の導管である膵管が開いています。また、 肝臓から胆汁を運ぶための胆管が膵臓の裏に入り込んで膵管が十二指腸に注ぐ手前で合流し、 膵液と胆汁は一緒に十二指腸に送り出されます。

膵臓はどんな働きをするの?

膵臓の主な働きは2つです。
ひとつは膵臓から分泌される膵液を十二指腸に排泄し、食べ物の消化・吸収を進める働きです。
膵液には、脂肪を分解するリパーゼ、たんぱく質を分解するトリプシン、炭水化物を分解するアミラーゼなどの消化酵素、 水分、電解質などが含まれています。この消化酵素によって、食物は十二指腸や小腸で吸収可能な形に消化されます。
また、膵液に含まれる電解質は弱アルカリ性なので、胃酸によって酸性になった食べ物を中和する働きもあります。
もうひとつは、インスリンやグルカゴンなどのホルモンを分泌する働きで、これらのホルモンは血糖値を調節します。

膵臓の病気にはどんなものがあるの?

お酒 膵臓の病気のおもなものといえば、急性膵炎、慢性膵炎、膵臓がんなどですが、これらの疾患は近年、 徐々に増えてきました。
急性膵炎や慢性膵炎の原因として大きな割合を占めているのは、長年にわたる飲酒です。近年、 アルコールの消費量が増加するのに伴い、急性膵炎や慢性膵炎の患者さんが増えました。
また、和食から欧米食への食生活の変化も考えられます。高脂血症や肥満なども膵炎の原因にかかわっているからです。
そのほか、がんの発生の割合が高くなる高齢者人口が増えていること、 膵炎にかかわりのある胆石症も加齢とともに増えるなどの影響もあります。

急性膵炎ってどんな病気?

急性膵炎は、膵液に含まれる消化酵素が自らの膵臓を消化し、組織の壊死とそれに伴う炎症を起こす病気です。
膵臓に含まれるたんぱく質を消化するトリプシンなどの消化酵素は、通常、膵臓の中では働かない状態ですが、 これが何かのきっかけで活性化され、膵臓を消化してしまいます。
50〜60代以上の高齢者に多く見られ、数日で治る軽いものから、重症なものまで程度はさまざまです。とくに、 膵液が周囲の組織にもれ出て、広がった壊死部に腸内細菌が感染してしまい、敗血症を起こすようなケースでは、 命に関わることがあります。
急性膵炎のおもな原因は、アルコールの暴飲で、それに次いで胆石などですが、暴食、事故、 体の冷えが引き金になることもあります。
急性膵炎の症状の特徴としては、急に起こるみぞおちあたりの激しい痛みです。多くは、お酒を飲んだり、 食事をしたあと数時間に発症し、時にはお腹全体が痛くなることがあります。
また、放射痛といって、背中や腰のほうが痛むこともあります。
このほか、ムカムカと吐き気がして、実際に吐いてしまったり、発熱することもあります。
急性膵炎が進むと、お腹は痛むだけでなく、硬くなってきます。
重症の場合は、激烈な痛みが長く続き、呼吸困難やお腹のハリ、尿が茶褐色になるなどの症状が見られることがあります。
さらにひどくなると、血圧が下がり、冷や汗が出る、意識を失うといったショック症状がでることもあります。

慢性膵炎ってどんな病気?

慢性膵炎は、長年にわたって膵臓の炎症を繰り返しているうちに、膵臓の正常な細胞が徐々に破壊されていく病気です。 細胞が破壊されると、もとにもどることはなく、繊維のような組織が増え、膵臓は硬くなり、表面が凸凹してきます。
また、カルシウムが沈着して石灰化が起こり、膵管に膵石という結石ができることもあります。
細胞の破壊が進んで、膵臓の働きが衰え、機能が5分の1以下になると、インスリンの分泌が足りなくなり、 膵性糖尿病になるほど、全身に大きな影響を及ぼします。
慢性膵炎の原因で、大きな割合を占めるのは長年にわたる飲酒です。特に男性ではその傾向が強く、7〜8割程度は、 アルコールが原因とされています。一方、女性では原因の分からない特発性のものも少なくありません。
そのほか、胆石症や遺伝なども関わっていると考えられます。
慢性膵炎でも、急性の炎症が起こる場合には、急性膵炎のようにみぞおちあたりに鈍痛が起こることもあり、 腹痛はおもに飲酒や食事のあと、数時間たった頃に見られます。
そのほか、吐き気やお腹がなんとなく重苦しい感じ、膨満感、食欲不振などの症状も見られることがあります。
しかし、長年腹痛を繰り返し、病気が進行していくうちに、腹痛の症状は軽くなっていきます。一方で、下痢や脂肪便、 体重減少の症状や、多尿・のどの渇きなどの糖尿病の症状が現れるようになります。 これは膵臓の機能が低下して消化吸収や血糖の調節に障害が起こるためです。

アルコールと膵臓の関係は?

慢性膵炎も急性膵炎も一番の原因はアルコールの大量摂取です。とくに、慢性肝炎の場合、 1日に3合以上の飲酒を10年以上続けると病気は進行していきます。
アルコールが膵臓に及ぼす影響には、アルコールそのものが細胞に障害を与える直接的影響と、 アルコールの代謝物質による膵液の過剰分泌などの間接的影響などがあります。
しかし、アルコールが膵臓に及ぼす作用のはっきりしたメカニズムは分かっていません。
また、大量飲酒を長年続けている人がすべて膵炎になるわけではありません。 お酒が単独で膵炎を引き起こすわけではなく、食生活など環境因子、 膵炎になりやすい先天的な要素なども関わっていると考えられます。

日常生活で気をつけたいことは?

お肉

お酒はやめる

飲酒が原因の人はもちろん、特発性などの飲酒が原因の人でも、お酒は肝臓に決してよいものではありません。 慢性肝炎の人は禁酒が原則です。

暴飲暴食を避ける

食べすぎや飲みすぎによって、膵液が過剰に分泌され、腹痛など急性症状のきっかけとなります。 食事は腹八分目を心がけるようにしましょう。

脂っこい食事は避ける

脂肪分の多い食事は、膵液を過剰に分泌しやすくし、膵臓に負担をかけます。脂肪分の多い食事は避けましょう。
また、香辛料やコーヒーなどの刺激の強い食品も摂り過ぎないようにしましょう。

規則正しい食事を

夜遅い食事は、腹痛を引き起こしやすくなります。暴飲暴食を避けるためにも食事は規則正しくしましょう。

ストレスを少なく

ストレスも膵炎に影響を及ぼします。疲れやストレスを感じたら休みましょう。